fc2ブログ
スクリーン1・ナチュラルギター スクリーン2・ピンクギター スクリーン3・トラ杢ギター スクリーン4・ブルーギター

クイント・ギター Ver.021 完成報告 後編

Posted by ビータのマツモト on 20.2023 クイント・ギタースタイル 0 comments 0 trackback
本日は、クイント・ギター・シリーズの
Ver.021、完成報告(後編)です。

クイント・ギター021-07


前編の記事はこちら

前回は、とにかく模様を作るのが大変でした
という説明に終始しました。

今回は、各部の拡大写真を載せつつ
進めたいと思います。

厚さ5ミリの板を使ったので
ボディのカド、R処理(カドを丸くする)をすると
こんな風に見えています。

クイント・ギター021-08

もし厚さ0.5ミリ程度のシートで作ったら
側面をどう見せるか、もっと悩んだと思います。

クイント・ギター021-09

ピックアップは、スプロのミニハムで、
外見を少しアレンジしています。
ピックアップを吊るエスカッションは自作。

ブリッジはテレキャスのを切ったタイプ。
(自分で切ったわけではなく、既存品です)

スクロールの石は

クイント・ギター021-10
ムーンストーンです。

Fホール
クイント・ギター021-11

麻の葉模様の中心には、
指板に使う白蝶貝のポジションマークを埋めています。
これは正直なところ、
三角形を組み合わせる時に出来る頂点のズレを
隠してしまおう!という・・・。

今回は、ついでにヴォリュームとトーンのツマミも
自作しました。

クイント・ギター021-12

正直、サイズがデカすぎたな、と思います。

ヘッドは、今回初めて作る形状。

クイント・ギター021-13

以前から3:3ヘッドは作っていましたが、
それはデザイン的に、バインディング(ふちどり)必須になっていて。
バインディングの無いバージョンも作ろうと
デザインしていたところ、今回の試作があったので
ついでに試した。という感じです。

背面は

クイント・ギター021-14

こうなっています。

弦はトップローディング
(ブリッジの下側面に弦のボールを止める穴がある)
なので、テレキャスターのような弦ブッシュはありません。

指板は、22.5インチのショートスケール。
これは、一般的な「フェンダー・ムスタング(24インチ)」
よりも少し短く、
ムスタングが出る前のミュージックマスター(デュオソニック)に
使われていたスケールです。
(数は少ないけど、一部のムスタングにも使われていたようです)

ブリッジにシンプルで簡易的なものを選んだのは、
フェンダーの「ショートスケール入門機」の流れが
頭の中にあったせいでもあります。

以上です。


すごく大変だったのに、
次はバリッバリのカーリー杢のメイプルで
麻の葉模様ギターを作ってみたいな!と思ってたりして。
熱さ過ぎればナンとやら。

けど、指板のスケールやピックアップを変更すると
うまく模様にハマるかな、とかも懸念。
いや指板はムスタング式に、24インチスケールなら
難なくハマるか…、とか。


ビータギタラーズ・サイト
クイント・ギターver.021のページはこちらです。



♪♪♪♪

ギターブログ人気投票、応援お願いします。

にほんブログ村 音楽ブログ ギターへ
にほんブログ村

ギターブログ

♪♪♪♪
スポンサーサイト



クイント・ギター Ver.021 完成報告 前編

Posted by ビータのマツモト on 13.2023 クイント・ギタースタイル 0 comments 0 trackback
本日は、クイント・ギター・シリーズの
Ver.021完成報告(前編)です。

クイント・ギター021-01

このギターは身内用というか、
プライベートの試作というか・・・。
「こういう事もできるんじゃないかー」
というノリで作った非売品です。

かなり前に完成しており、
既にSNS等で写真をご覧になった方も
いらっしゃるかと思いますが、
身内用という事もあり、
ブログで詳細を紹介していませんでした。


以前から、「木象嵌(もくぞうがん)」
(木を組み合わせて絵や柄を表現すること)
のギターが作りたかったのですが

娘が生まれてから「麻の葉の文様」に興味を持ち
(子供の健康願いや魔よけの意味があるらしいとか)
麻の葉の木象嵌、のギター、いいじゃーん。
と軽く思い立ちました。

まずは模様の試作。
厚さ5ミリのサペリという木材で18枚の二等辺三角形を作り
厚さ0.5ミリの薄板を挟んで、コースター的なのを作ってみました。

クイント・ギター021-02

予想していましたが、ウチの加工機械では、
精度の良い二等辺三角形を作るのが
結構しんどい事が判明し。
すでに嫌な予感が・・・。
ちょっとやめておこうかなという雰囲気に。

「木象嵌」にも色々あって、「箱根寄木細工」などは、
薄い(たぶん厚さ0.5ミリくらい)シート状にしているようです。
そもそも作り方も違うのですが・・・

ギターの表板にする場合、板の側面も見せるし
ギターボディ外周のカドはRに(丸く)しますので、
木象嵌が薄いと、その辺りの処理が上手く行かないな
と思っての「厚さ5ミリ」です。


それから数年間放置した後、
そろそろと思い、まずは絵を描いてみました。

ギターの中心部を貫く「線」があって、それを基準に
ボディの向かって左上のスクロール(うずまき)に埋める石の中心に、
ぴったり三角形の模様がハマるよう三角形のサイズを割り出し、
描いてみたところ

クイント・ギター021-03

なんと、三角形を240枚ほど作らねばならない事が判明。

ががーん。

いっそ外注したいけど・・・外注先を選定するのにもパワー使うし
材料を支給して作ってもらうのかとか、木目の方向とか
1本目の試作だから、途中で変更するかもしれないしとか色々。

悩んだ挙句、本業の前後の時間を使って
自分でチマチマ作る事にしました。

で、出来た三角形がコチラ。
ギター材料としてはサイズ的に使い道があまり無かった
軽く杢の出ているカリンの板を使いました。

クイント・ギター021-04

三角形の長辺が
木目の縦方向になるように切っています。

次は接着。
まず、3つのピースを合わせた正三角形を作り
それを1単位とし、

その正三角形を
ボディの中心の線がまっすぐ通るように
組み合わせて接着していきました。

クイント・ギター021-05

貼り終り、外周を成形したり
Fホールを明けたらこんな感じに。

クイント・ギター021-06



ここまで出来て、やっと完成が見えてきました。

今回は以上です。
後編に続きます。

ビータギタラーズ・サイト
クイント・ギターver.021のページはこちらです。


♪♪♪♪

ギターブログ人気投票、応援お願いします。

にほんブログ村 音楽ブログ ギターへ
にほんブログ村

ギターブログ

♪♪♪♪

クイント・ベースVer.005 完成報告

Posted by ビータのマツモト on 29.2023 クイント・ベースシリーズ 0 comments 0 trackback
こんにちは。

本日は、
クイント・ベース・シリーズのVer.005の
完成報告です。

クイント・ベース005-1

クイント・ベース005-2


このベースは、工房の試奏用で、非売品です。
かなり前に完成しており、
既にSNS等で写真をご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、
ブログで詳細を紹介していませんでした。

クイント・ベース005-3

工房にありますので、ぜひ、
色々な方に試していただきたいと思っています。


ボディは、フェンダーのベースでよく使われるアルダー材を使い
ラメ塗装をしています。

クイント・ベース005-4

ラメは、銀色のラメをボディ全体に乗せて、
クリアレッドを吹き、この色に仕上げています。

前から試してみたかったラメ塗装。
今回は初めての試みでしたが・・・
ウチの塗装設備では、非常に困難な事が分かりました。
今後このような、全体を覆うようなラメ塗装は
出来ないなと思いました。

ピックガードはカーボン板から切り出し。
カーボンは、・・・とても硬いです。

ピックアップは、フェンダーUSA カスタムショップの
‘60sジャズベース・セット。
ピックアップに関しては、試奏用なので
なるべくスタンダードなもの、という事で選びました。

コントロールは、ジャズベース同様の
2ボリューム、1トーン。

スクロールに埋めた石は、ガーネット。
クイント・ベース005-5


コントロールのツマミはHATA製。
クイント・ベース005-6

ラメ+カーボンの雰囲気に合っているのではないかと。


背面は、
クイント・ベース005-7

こうなっています。

クイント・ベースは、
ネックを6本のボルト(×ナット)で止めています。

ブリッジが、弦をボディ表(トップ・ローディング)からでも
裏からでも張れる仕様ですので、
弦を止めるブッシュも埋めてあります。
(現状は表から張っています)


ヘッド表は、ボディ同様のラメ仕上げ。
クイント・ベース005-8


ヘッドの裏は、こうなっています。
クイント・ベース005-9


今回のテーマは「赤」なので、
ちょっとひと手間、赤いラインが見えるよう
ツキ板を貼りました。
クイント・ベース005-10


以上です。

冒頭にも書きましたが
このベースは現在、工房にあります。
ぜひ試奏していただきたいと思っています。

ビータギタラーズ・サイト
クイント・ベースver.005のページはこちらです。


♪♪♪♪

ギターブログ人気投票、応援お願いします。

にほんブログ村 音楽ブログ ギターへ
にほんブログ村

ギターブログ

♪♪♪♪

クイント・ギター Ver.020完成報告 3/3

Posted by ビータのマツモト on 15.2023 クイント・ギタースタイル 0 comments 0 trackback
クイント・ギターVer.020(セミソリッド・ギター)
完成報告(3/3)

本日は、クイント・ギターシリーズのVer.020
セミソリッドボディ、ビグスビー搭載ギターの
完成報告(後編)です。

(前編はこちら)

(中編はこちら)


では、ボディの続きから。

ジャックの位置は、オッキオと同じです。

クイント・ギター020-09

ごく初期のオッキオのジャックは、
エレアコギターのエンドピンに使われるような形状の
「ダイレクト・マウント・ジャック
(ビルトイン・ジャック)
(英語ではFlush-mount Jack)とも言います」
を使っていましたが、

ジャックは消耗品であり、
ダイレクト~は、
やや入手しにくく高価である等の理由で
リペアしやすい通常のジャックを使うようにしました。


トップ板の裏は、ちょっとした補強の梁を設けています。
これは、ビグスビーを搭載する為です。

クイント・ギター020-10

ボディ内部に
ギブソンES-335等の様なセンターブロック(柱)があれば
こういう梁は必要ありません。

ボディのバック側は、ウォルナット。

クイント・ギター020-11

ブリッジが乗る部分に柱を残しています。

ボリュームとトーンのツマミも
クイント・ギター020-12

ボディカラーや他パーツとの統一感があるモノを選びました。

ツマミが付いている、
ボディ内部の「ポット(可変抵抗)」は
回転が、やや重く感じるモノを選んでいます。

今回のボディはセミ・ソリッドで、
ボディの鳴りが大きめ。
回転が軽いポットは、ボディの鳴り(振動)で共振しやすく
特に生音で弾く際に、耳障りなノイズが聞こえる事があります。


ボディ背面はこんな感じ。
クイント・ギター020-13


裏フタもウォルナットです。

ネックもウォルナット。
クイント・ギター020-14

クイント・ギター020-15

ネックはオイル仕上げで、
ペグはスパーゼル(ロック式)です。


以上で、
クイント・ギターver.020の完成報告は終わりです。

予定外に長々と書いてしまって。
読んで下さった方、ありがとうございました。


このギターは現在、工房にあり、販売中です。
ぜひ試奏していただきたいと思っています。

ビータギタラーズ・サイト
クイントギターVer.020のページはこちらです。

♪♪♪♪

ギターブログ人気投票、応援お願いします。

にほんブログ村 音楽ブログ ギターへ
にほんブログ村

ギターブログ

♪♪♪♪

クイント・ギター Ver.020完成報告 2/3

Posted by ビータのマツモト on 09.2023 クイント・ギタースタイル 0 comments 0 trackback
クイント・ギターVer.020(セミソリッド・ギター)
完成報告(2/3)


本日は、クイント・ギターシリーズのVer.020
セミソリッドボディ、ビグスビー搭載ギターの
完成報告(中編)です。

(前編はこちら)

まずはボディについて。

クイント・ギター020-03

クイント・ギター020-04


ピックアップは、ケントアームストロングの「ケントロン」。
これは、通常のハムバッカーサイズで、
グレッチの「フィルタートロン」に寄せて作られたもの。

ギターを弾き始めた初期から
グレッチに憧れてた私としては、
ビグスビーとFホール付きのセミ・ソリッド・ギターに
付けてみたくなるピックアップでした。

ただ、マイナーなピックアップでもあり
好みが分れるところ・・・。

お客さんがギターを購入された後に、
ホントのフィルタートロンよりも容易に、
お好みのハムバッカーに交換できるという
利点もあって、採用しました。

スクロールの石は、前回も触れましたが
珊瑚の化石です。

クイント・ギター020-05


ピックガードに見える部分は、
板を貼った訳ではなく、
青の着色の際にマスキングをして「塗り分け」しています。

クイント・ギター020-06

つまり、単なる装飾模様です。

デザインした私が言うのもナンですが、
この、オッキオ用に考えたピックガードの形は
とても気に入っていて。
以前から、クイントにも
デザインとして取り入れたいと思っていました。

いわゆる「ピックガード」の役目は果たしませんが、
今までの「クイント・セミソリッド・シリーズ」は、
ピックガード無しのシンプルなトップ面でしたので、
それらと同じ、という事です。

この模様のフチには、凹溝を掘り、
細いアバロン貝を埋めました。

クイント・ギター020-07

塗装後は、着色無しの木目が
海に浮かぶ砂丘の様に見えたら
と思っていました。


ブリッジは、ローラーブリッジ。

クイント・ギター020-08

この手の「ギブソン式のブリッジ」は、
フェンダー式のブリッジよりも背が高く、
通常のフェンダー式のボディ×ネックの構造では
そのまま付けられません。

そのため、ボディに凹みを掘って、
ブリッジを収めています。
この工法は、ビータギタラーズでは初になります。

前編で
「昔、テレキャスター・シンライン
(シングルピックアップのタイプ)に
ビグスビーを付けるか悩んだ」
と書きましたが、
その悩みの種は、ブリッジでした。
当時、通常のテレキャス・ブリッジからは、
うまく改造できなさそうだなー、と思ったのです。

今なら・・・ジャズマスター(ジャガー)か
ムスタングのブリッジか?
で、リアピックアップを吊るプレートは自作か?
とか・・・。
いや、当時は思いとどまって正解、と思うようにしています。



長くなってしまったので、今回はここまで。
(ホントは、1話で完結させるつもりだったのに)
次回で完結です。


このギターは現在、工房にあり、販売中です。
ぜひ試奏していただきたいと思っています。

ビータギタラーズ・サイト
クイントギターVer.020のページはこちらです。



♪♪♪♪

ギターブログ人気投票、応援お願いします。

にほんブログ村 音楽ブログ ギターへ
にほんブログ村

ギターブログ

♪♪♪♪
 HOME 

プロフィール

ビータのマツモト

Author:ビータのマツモト









日本発、新デザインギターブランド「ビータギタラーズ」の松本です。ギターのデザイン・制作、サイト管理、写真撮影、営業など独りでやってます。趣味は映画鑑賞と読書です。

twitter 始めました。@VitaGuitalas

私が作った楽器で、みなさんが楽しくなって、気に入ってもらえますように。



最新トラックバック

月別アーカイブ

FC2カウンター

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR